山里の記憶・第五巻が完成した。6日の朝10時に同時代社に行くと、倉庫のテーブルに真新しい本が積み上げられていた。
出来上がった本を最初に見るのはドキドキする瞬間だ。今回は表紙の色で色校正で変更したのでとても心配だった。出来上がった本は思った通りの色味で出来上がっており、ホッと胸をなで下ろす。
次は絵の色を見る。校正時はオンデマンド印刷なので色が濃く出る。しかし、本刷りはオフセット印刷なので色が薄くなる。出来上がりを修正する事はできないので、祈るような気持ちでページを開く。少し薄いくらいで上々の出来上がりだった。良かった。
テーブルの上に積んである本にサインをする。出版社にもサイン本の注文があるので、それに対応するためだ。今日は90冊の本にサインをする。
前回まではさほど苦痛に感じなかったサイン本作りだが、今回は苦労した。筆を持つ手が震え、思うように文字が書けなくなったからだ。年齢のせいなのかテニスのやりすぎなのか、とにかく手が震えては筆で文字は書けない。手を休ませながらそれでも頑張ってサインを書いたが、全部終わるのに5時間かかった。流麗な文字にはほど遠い金釘流の文字になってしまったが、今の時点ではこの文字が精一杯だ。
疲れ切ってしまったので池袋で行きつけの店に寄って一杯飲んだ。店の人も本の完成を喜んでくれ、さっそく注文が入った。明日には家で100冊のサイン本を作らなければならない。
疲れた体にむち打って、もうひと頑張りしなくては。