拾ってきた山栗で栗羊羹を作った。袋いっぱいの山栗を1時間鍋で煮る。水に開けて冷ました栗を包丁で切り、スプーンで中身をほじり出す。この段階で虫食いや腐ったものを判別する。書くのは簡単だがこの作業はひたすら根気の作業だ。好きな音楽を聴きながら、ひたすら栗を切ってほじる。
栗をほじり続けて2時間、やっとこの作業が終了。今度はさらに過酷で単純な作業、そう実の裏ごし作業だ。スプーン一杯ずつ裏ごしするのだがこれも淡々と延々と続く作業だ。裏ごしの段階で渋皮のカスや硬い部分を取り除く。こうして裏ごしすることで滑らかな口当たりの羊羹になる。
150ccの水を沸かし、粉寒天6グラムを溶かす。砂糖250グラムを少しずつ溶かす。ヘラで練り回しながら少しづつ溶かす。火はずっと弱火だ。そして裏ごしした栗450グラムをスプーン一杯ずつ入れて溶かす。半分も入れると徐々に固くなってくる。最後は固いアンコのようになる。全部が解ければ完成だ。
火を止めて準備したバットにアンコ状の栗を移す。急がないとすぐに固まるので慎重に素早く練り栗をバットに入れる。入れ終わったらバットを何度か上から落とすように平らに打ち付ける。こうすると全体が均一に平らになる。これで作業は終わり、冷まして冷蔵庫で一晩冷ますだけだ。
翌朝冷蔵庫から取り出したバット。栗羊羹が出来上がっていた。まな板にバットを裏返すと綺麗な羊羹が現れた。包丁で切りお皿に載せるとまさに栗羊羹だ。100%栗だけの羊羹が出来た。
あっさりした栗羊羹に出来上がった。お茶や紅茶によく会う秋の味だった。