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Channel: kurooの窓
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元気な老夫婦を取材

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 3月29日、小鹿野町・般若(はんにゃ)に元気な老夫婦を取材した。取材したのは倉林傳次さん(91歳)と糸子さん(87歳)のご夫婦で、畑仕事をする様子や昔話、昔作った料理などを見させていただいた。
 傳次さんの家は十六様と呼ばれる日本武(ヤマトタケル)神社のすぐそばにあり、子供の頃からお神楽の演者として活躍してきた。昭和20年から十六歌舞伎の興行に関わり、中心的な活動をしてきた。まとめ役として、また演者として十六歌舞伎を支えてきた人だった。
 
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 二人とも矍鑠として腰も曲がっておらず、普通に畑仕事をしている。この日はジャガイモのダンシャクを植え付けていた。サクを切り、種芋を置いて肥料を入れ、埋め直す。その上に黒マルチをするという。今年は暖かいので作業の時期も早いそうだ。
 畑の作業を途中で切り上げてもらい、家に戻ってお茶を飲みながら昔の話を聞いた。昭和29年のご祝儀の話から始まり、水で苦労した話、神蔵の話、歌舞伎の話などなど話が尽きなかった。
 
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 糸子さんがお昼用に昔作ったというやきもちを作ってくれるというので、その過程を取材した。「昔はネギでも入ればごちそうだったけどね…」と笑いながら今風なやきもちを作ってくれた。「孫が好きでね」と手早く混ぜる材料は冷えたご飯・干しアミエビ・キャベツの千切り・刻みネギ・しゃくし菜の油炒め・手前味噌を小麦粉で練るようにこねる。
 フライパンに油を引いて種を丸くなるように広げるとジャーっという音が立ち、いい香りが立ち上がる。じっくり焼いてひっくり返す。いい焼き色だ。
 
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 お昼はごちそうだった。焼きたてのやきもち、こんにゃくの煮物、白菜古漬けの油炒め、しゃくし菜の油炒め、かやくご飯がズラリと並んだ。「こんなもんだけど食べてくんない」という言葉に誘われるように箸が伸びる。こんなごちそうは本当に嬉しい。
 食べながらも傳次さんの話が続く。NHKテレビの釣瓶の家族に乾杯という番組で、津川雅彦が突然訪ねて来た時の話だ。その時の写真とサインが玄関の上に掲げられている。「うちの家宝だぃねぇ」と笑顔がはずむ。
 93歳まで車を運転できる免許の更新が出来そうだと書類を見せてくれた。普通に話していたが、考えてみるとすごいことだ。こんな元気な91歳は見た事がない。ご夫婦二人とも元気で何の不自由もなく生活できている。すばらしいご夫婦だった。
 
 
 
 
 

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