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Channel: kurooの窓
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「秋のお茶請け」の取材

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 13日の午後、大滝大輪の千島充子さんを訪ねた。「秩父鉱山」の本を届けるために伺ったのだが。「黒沢さんが来るからって言われて、来たら何か作ろうと思ってたの」と嬉しい言葉が…。その言葉に反応して「じゃあ、作るところから見せて下さいよ」とお願いして、いつの間にか取材になっていた。
 充子さんが作ってくれたのは中津川芋の味噌転がしと甘柚子。中津川芋は芋田楽で使うのだが、田楽に使えない小さな芋を味噌転がしにする。茹でてから鍋で炒め、味噌をまぶして転がす。小さい芋がきれいな味噌芋になった。
 柚子は自宅の裏から採ってきたもの。サクサクと薄切りにして砂糖を加えてひたすら混ぜる。「ねっとりしてきたらもう食べ頃ね…」と充子さん。あっという間に二品のお茶請けが出来上がった。どちらも秋のお茶請けとのこと。
 
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 もう一品は冷蔵庫の中にあった。充子さんお得意の「花豆」だ。大きくふっくらと煮た花豆は「山麓亭」で供する食事に欠かせない一品であり、様々な人への贈り物になる絶品の味。
 花豆は大鍋で作る。三日水に浸して4時間煮て、煮こぼし、煮返しをくり返し、このふっくらとした甘い花豆になる。誰もが絶賛する充子さん自信の味だ。同じように作る人がいてもこの味にはならない。さすがにこの花豆はこの場で作るという訳にはいかない。
 作る場面は後日取材することにして、都合三品の「お茶請け」でお茶をいただく。
 
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 お茶請けは田舎の家には欠かせないものだ。お客様が来ると必ずお茶が出る。お茶請けは一緒に出されるのだが、その家によって違うありあわせのものが出る。お香々だったり、お菓子だったり、料理だったりする。
 充子さんの秋のお茶請けは「芋転がし」と「甘柚子」そして「花豆」だった。このままお酒が飲みたくなるような旨さのお茶請けだった。お茶をいただきながらご主人の茂さんと「秩父鉱山」の話や山里の民具の話をする。様々な資料があるので話が弾む。外はいつの間にか暗くなっていた
 
 
 
 

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