9月14日から17日まで秋田に行ってきた。今年最後の渓流釣りだった。実質三日間釣り三昧したのだが、それぞれ一日ごとにショックな出来事があった。初日の釣りは順調だったのだが、デジカメを水没させて昇天させてしまった。二日目は渓流で初めて熊に遭遇したこと。一対一で10メートルの距離。熊の素早さを体で実感した。三日目の釣りではサバ模様の魚が釣れたこと。見た瞬間に「何だか気持ち悪い…」と変な気分になった。
毎年九月に秋田に行くのが恒例になっている。今年も釣りとテニスを愛する六人の仲間が秋田の西木に集まった。こうして集まれるのはあと何年出来るかわからない事なので貴重な時間だ。クリオンの自炊棟に泊まるのも毎晩の飲み会もいつも通りだった。
二日目の朝は「再会の森」で草刈りをして、猫さん土筆さんのコブシと岡田さんのヤマザクラに献花した。高橋さんにお願いして草刈り機を借りた。急なお願いに快く応じて頂き感謝している。二日目の夜には高橋さんと沢山さんに来て頂き宴会となった。
釣りは絶好調だった。初日は阿仁川の支流でいつもの釣り。28センチを頭に20くらいの魚が遊んでくれた。ここのヤマメはピンク色の肌が美しい。この川は本当に景色もきれいで、歩いていてまったく飽きない。景色に癒やされる川。まるで自分が物語の主人公になったような気分になる川だ。デジカメの水没さえなかったら最高の一日だったのに…
二日目の釣りは桧木内川の支流。ここもいつもの川だが、今回は渋かった。魚は出るのだが毛鉤を確認して引き返すの繰り返し。こんな事は初めてだった。それでも27センチのヤマメを頭に9つの魚が出た。
脱渓点の近くで背後の藪から何かが飛び出して上流に走り、川をバシャバシャと渡って3メートルほどの崖を飛び上がった。黒い獣で明らかに「熊!」距離約10メートル。ビックリして棒立ちになり何も出来なかった。しかし熊の動きは速かった。あの速さで向かってこられたら正直なところ何も出来ない。逃げてくれて良かった。その後は釣りなど出来ずひたすら大声を発しながら脱渓点目指して走った。いやあビックリした。
三日目も桧木内川の支流でひらり〜さんと釣り。この川は短い区間に150センチほどの堰堤が連続する藪の川。堰堤を越えるのが面倒なので釣り人はあまり入らない川だ。ここで釣った魚が不気味だった。背中に明らかなサバ模様が入っている魚。ヤマメとイワナのハイブリッドとも言われているが、そうとう気持ち悪い魚だった。魚に罪はないのだが、こういう渓魚はよくない。閉塞した区間で近親交配の結果こうなったのか、ヤマメとイワナの交配なのか。いずれにしても堰堤という人工物による弊害には違いない。
四日目は朝食を食べて解散。私は一人なので山形経由で帰る。東根の浄国寺で岡田さんの墓参りをして米沢経由で東北道に入る。ところが矢板で事故渋滞。おまけに羽生でも事故渋滞という情報。西那須野塩原で高速を下り、4号線でひたすら走る。ずいぶん遠廻りをして圏央道のインターに出て家に帰るというとんでもないロングドライブ。家に帰ったのが7時半だったから11時間運転したことになる。走行距離1300キロの旅だった。